【マクのクリスマス】







ここはメメント森。



メメント森は 鉄道が走り回り、



ほたるも飛び回る
とっても美しい素敵な森。

メメント森に マクという
小さな優しいくまが住んでいました。



森の妖精と踊り子と一緒に踊ったり、
小鳥たちと一緒に歌を歌ったり、
遊びつかれたらハンモックで昼寝して、
マクは昼は森の中を走り回って遊びます。



ときどき雲のいえに住んでいる
空のこどもたちと一緒に空に絵を描いたりもします。



たくさん遊んで家に帰ると
マクはひとりぼっち。

でも僕は寂しくないんだ。



マクは お母さんとお父さんのことを
いつも想いました。

お父さんとお母さんも いつもマクのことを
想ってくれているような気がしました。

ご飯は自分で作れるし、
夜寝るときはお母さんとお父さんが
そっと毛布をかけてくれるみたいな
あたたかさを いつも感じるから。



3度目の冬がやってきて
今日はクリスマス。

クリスマスは
毎年切り株のステージで森の演奏会があります。



今年は わたなべゆうさんという
とっても上手にギターを
弾く人がくるらしいよ。

マクは森の友達を
みんなさそって
一緒に聴きに行きました。



とっても素敵な演奏で
みんな拍手喝采!
スタンディングオベーション!



マクはとっても気に入ったので
わたなべさんのレコードを買うことにしました。

レコードをうらがえし
いちばん好きだった曲をさがすとそこに..

「Baby you.」
ピアノ マクオ

お父さんの名前だ!

マクはびっくりしました。

「マクオさんの息子さんなんだね。会えて嬉しいよ。
マクオさんは ほんとに素晴らしい
ピアニストだったんだよ。

僕もよく一緒に演奏してもらったんだ。
この曲は君が生まれたときに君の寝顔を見ながら
マクオさんが作った曲なんだよ。」

マクはお父さんのことを
誉めてもらえて とっても誇らしくて、
とっても嬉しい気持ちになりました。



この嬉しい気持ちを 森のお月様に話すと
お月様もとても喜んでくれました。



マクは 家に帰って
お父さんの演奏の入った
レコードを聴きました。

ひとりぼっちのクリスマス。

だけどお父さんが僕のことを想って
作ってくれた曲を聴いてると
なんだかひとりじゃないみたいだ。



その夜、マクは夢の中で
切り株のステージで演奏する
お父さんのピアノを聴きました。

お父さんは森のみんなから
たくさんの拍手をもらっていました。



マクは次の日の朝
とっても幸せな気持ちで
目が覚めました。


おしまい。



作・わたなべ ゆう  絵・つよし ゆうこ

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